おしっこするふり

学校の遠足のお昼の時間、

おにぎりを食べていたら、

急におなかが痛くなった。

 

朝に家を出るときも家でうんこしてきたけど、

下痢気味だった。

 

家までがまんできそうもないので

友だちが遊びに行って誰もいなくなったのを見計らって、

公園の奥の公衆トイレに行った。

ここは課外授業でよく来るので、

場所は知っていた。

あそこならばあまり友だちも来ない。

おなかもごろごろしていて、

けっこうぎりぎりだったので、

ぼくは小走りになっていた。

 

すると突然後ろから知っている声が聞こえた。

「おい●●、おまえもしょんべんか?

いっしょに行こう」

同じクラスのしょうたがこちらに走ってくる。

こんなときにやっかいなヤツが・・・。

しょうたの前で個室に入ったら、

クラス中の男子を呼んではやし立てるだろうな。

 

ぼくはしかたなく小声で「うん」とこたえた。

「おれ、ずっとがまんしていたんだ!」

としょうたは屈託もなく言った。

こっちは冷や汗出そうなのに。

 

ぼくとしょうたはいっしょに公園の公衆トイレに入った。

まさか。しょうたの前で個室に入るわけには行かないので、

おしっこするふりをして、

しょうたが先に終わるのを待つことにした。

 

そこは小便器は3つあった。

しょうたは奥のほうに立った。

すぐにしょうたの方からはジャーという音。

 

ぼくは一つ空けて前の方にたった

おしっこしないのを気づかれないためだった。

 

おしっこもしたかったけど、

下痢気味なので、

出したら後ろのほうからも決壊しそうなのでがまんした。

二つ我慢していたので、

しょうたのおしっこしている時間がものすごく長く感じた。

 

「じゃあ、先にいくからな」は、

しょうたはおしっこが終わると、

ぼくのことなど気にするふりもなく、

一目散に遊び場の方に駆けていった。

 

ぼくはおしっこをしてるふりをしながら、

しょうたの走っていく背中を、

ちらちら見た。

そして完全にみえなくなると、

大急ぎで個室にかけこんだ。

 

和式だけどペーパーはあった。

便器をまたぎズボンとパンツを急いで下ろしてしゃがむと、

おしっことうんこが両方勢いよくいっぺんに出た。

ほんとうにやわらかった。

でも、ぼくはほっとした。